監理責任者等講習を修了した行政書士が、技能実習制度(来る新制度の育成就労制度)における監理団体の外部監査人の職務として労働関係法令を確認することは、法的に義務付けられた「監査業務」の範囲であり、社会保険労務士法との業際問題は生じないということをまず述べておきます。
外部監査人の主な役割は、監理団体が実習実施者に対して適切な指導・監督を行っているかをチェックすることです。よって、技能実習法に基づき、例えば賃金台帳の備え付け、最低賃金の支払い、労働時間の適正管理などがされているか書類の確認することは外部監査人の業務の範囲内ということです。そして入管法、技能実習法はもとより労働関係法令の知識を充実させなければ外部監査人としての職務を遂行することはできません。もちろん特定の企業の労務管理を代行することは社会保険労務士の独占業務であり、これと区別されることは当然のことであります。このことは労働基準法の改正について記す前に述べておきたいことでした。
さて、40年ぶりの労働基準法の改正は、先送りになりました。が、大事なことなので主なポイントを記しておきます。
・連続勤務上限規制、13日を超える連続勤務禁止
・法定休日の事前特定
・勤務インターバル制度の義務化、11時間以上
・年次有給休暇を取得した際の賃金算定方法、通常の賃金方式へ統一
・つながらない権利に関するガイドラインの策定、フランスでは2017年に法制化(エル・コムリ法)
・副業・兼業者の割増賃金算定における労働時間通算ルール見直し
・法定労働時間、週44時間の特例措置廃止
など。
先送りの背景には、規制強化と規制緩和の対立が原因のようです。
この記事の監修者: 行政書士 髙橋 一夫
2026-4-21

