就労ビザ(「技術・人文知識・国際業務」など)から永住申請するには、居住要件、就労年数、収入、公的義務の履行など厳格な条件をすべて満たす必要があります。
永住申請の準備をスムーズに進めるため、現時点で申請可能かどうか以下の点が目安になります。
・現在の就労ビザの在留期間は何年ですか?(1年/3年/5年)
・直近の世帯年収と扶養家族の人数はどのくらいですか?
・過去に年金や健康保険を自分で支払っていた(納付書での支払い)期間はありますか?
・交通違反は?
1. 居住・就労年数の条件(国益適合要件)
原則として、日本での長期間の貢献度、生活基盤が定着しているかが審査されます。
10年以上、日本に在留していること。
10年のうち、就労ビザで5年以上働いていること(技能実習・特定技能1号は除く)
注意 1回につき約3ヶ月以上、または年間で合計約100日以上日本を出国した場合、在留期間が「リセット」されます。
2. 現在の在留期間
現に有している就労ビザの在留期間が「5年」であること。
ただし、急な変更による混乱を防ぐため、2027年3月31日までは「3年」の在留期間でも申請を受け付ける経過措置が設けられています。
3. 独立生計要件(年収・資産)
日常生活で公の負担にならず、将来にわたり安定した生活が見込まれる必要があります。
直近5年間、継続して年収300万円以上があること(目安)。
扶養家族(配偶者、子ども、本国の両親など)が1人増えるごとに、必要な年収目安が約80万円加算されます。
注意 不許可リスクとして、転職歴が多い、または直近5年以内に年収が300万円を下回る年がある場合等。
4. 国益適合要件(税金・年金・医療保険)
各種の公的義務を漏れなく、かつ「期限通りに」支払っているかが厳しくチェックされます。
住民税・国税を直近5年間、滞納や支払遅延なく納めていること。
公的年金(厚生年金・国民年金)の保険料を直近2年間、期限内に納めていること。
公的医療保険(健康保険・国民健康保険)の保険料を直近2年間、期限内に納めていること。
注意 会社の給与から天引き(特別徴収・厚生年金)されている場合は問題ありませんが、自分で納付書を使って支払う国民年金、国民健康保険で1日でも支払遅延があると不許可になります。
5. 素行善良要件(法令遵守)
日本の法律を遵守し、社会的に非難される行動をとってはいけません。
懲役・禁錮・罰金刑(重大な犯罪や飲酒運転など)を受けていないこと。
軽微な交通違反(スピード違反や駐車違反など)が過去5年間で4回で不許可リスク。
6. 身元保証人の確保
日本に居住する「日本人」または「永住者」の身元保証人が1名必要です。身元保証人には、一定の社会的信用(就職し、納税義務を果たしている)が求められます。
最短1年で申請できる高度専門職
高度人材ポイントを計算して70点以上あれば「3年前の時点から70点あったこと」を証明して3年で、80点以上あれば「1年前の時点から80点あったこと」を証明して1年で永住申請が可能になります。
最後に、永住申請と帰化申請の「書類提出方法」の比較
| 項目 | 永住申請(在留資格の変更) | 帰化申請(日本国籍の取得) |
|---|---|---|
| 管轄(提出先) | 出入国在留管理庁(入管) | 法務局(地方法務局) |
| 本人の出頭 | 不要(専門家へ丸投げ可能) | 必須(必ず本人が行く必要あり) |
| 行政書士、弁護士の代行 | 提出の代行(取次)が認められている | 書類作成は可能だが、提出の代行は不可 |
この記事の監修者 行政書士 髙橋 一夫
2026-5-16

