2027年4月から新しい「育成就労制度」がスタートし、従来の「技能実習」は2030年に完全廃止されます。
ここで重要なのは、2027年〜2030年の約3年間は、2つの制度(法律)が国内に同時に併存するという点です。社内に技能実習性と育成就労外国人が混在するため、企業はルールを明確に使い分ける必要があります。
特に注意すべき「5つの決定的な違い」を、シンプルにまとめてみました。
併存期間中に混在する「5つの決定的な違い」
① 外部監査人の設置(サポート団体の体制)
・技能実習:外部監査人の設置は「任意(または指定外部役員)」でした。
・育成就労:弁護士や行政書士などによる「外部監査人」の設置が完全義務化されます。
② 本人意向による「転籍(転職)」の可否
・技能実習:原則として本人意向による転籍は不可でした。
・育成就労:1〜2年就労し、日本語・技能要件を満たせば本人意向での転籍が可能になります。
③ 社内担当者の「養成講習」
・技能実習:企業側の指導員・生活指導員の講習受講は任意でした。
・育成就労:企業側の指導員・生活相談員の講習受講が義務化されます。
④ 入国時・就労時の「日本語能力要件」
・技能実習:一部職種を除き、入国時の日本語要件は原則ありませんでした。
・育成就労:就労開始前に日本語試験「N5以上」合格、または相当の学習が必須です。
⑤ 費用の「不当な個人負担」の禁止
・技能実習:現地へ支払う手数料などが、外国人個人の借金になりやすい構造でした。
・育成就労:初期費用を受入れ企業と外国人で適切に分担する仕組みが導入されます。
現場で起きる「ダブルスタンダード」
過渡期の実務では、「転籍できない技能実習生」と「1年経てば転籍できる育成就労外国人」が同じ現場で働くケースが生まれます。
対象者ごとに適用される法律ルールが異なるため、「知らなかった」では済まない法令違反。例えば不法就労助長罪などのリスクには最大限の注意が必要です。
2027年4月以降、新規の技能実習生の受け入れはストップしますが、すでにいる実習生はそのまま最長2030年まで技能実習として在留可能です。
「自社の場合はいつ、どのタイミングで新制度に切り替えるべき?」
「法改正に向けて、今から準備できることは?」
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この記事の監修者 行政書士 髙橋 一夫
2026-6-5

