「せっかく育てた人材が、都会へ流出してしまったら……」2024年の新制度(育成就労)成立以降、この懸念は地方の経営者にとって紛れもない現実となっています。特に、山形県は技能実習生の割合が高く、対策は急務だと思います。地元の優秀な人材を守り、定着させるために、今私たちは何をすべきか考えたい。
2027年4月スタート!「技能実習」から「育成就労」へ
これまで長く続いた「外国人技能実習制度」が廃止され、2027年4月から新制度「育成就労(いくせいしゅうろう)制度」が始まります。
ご存じのとおり技能実習は、建前としては「国際貢献(技術を学んでもらうこと)」でした。しかし、新しい育成就労は、明確に「日本の人手不足を解消する人材確保」を目的としています。
山形県内の企業や農家にとって、外国人材はすでに欠かせない存在になっています。この制度移行は、今後の採用活動を大きく左右する一大転換期となると思います。
2. 県内企業が最も恐れる「都会への人材流出」
新制度への移行にあたり、地元の経営者や監理団体が最も不安視しているのが「本人の意思による転職(転籍)の自由化」だと思います。しかし、これは制度としては仕方がないことと思う。
- 従来の技能実習:原則3年間は職場を変えられない。
- 新しい育成就労:一定の条件を満たせば、同じ業種内での転職が可能になります。
山形県内の企業からは、「コストをかけて一から育てたのに、日本語が上手になった途端、給与の高い東京や仙台などの大都市に転職してしまうのではないか」という切実な懸念があります。
実際に新聞やメディアでも、地方からの人材流出リスクとして大きく報道されました。これからの時代は、外国人から「魅力のある山形県」、「選ばれる企業」になるための対策が必須です。
3. 山形の受入れ企業が今すぐ始めるべき「3つの移行準備」
制度が変わってから慌てないために、山形県の企業や監理団体が今から取り組むべき具体策は以下の3つです。
① 「働き続けたい」と思われる環境づくり
大都市との給与格差を埋めることは簡単ではありません。だからこそ、家賃補助などの住環境の整備や、孤立させない地域コミュニティとの接続など、「山形県に魅力を感じ、残りたい」と思ってもらえる関係づくりが最大の転職対策になります。
② 新たな「育成就労計画」の想定
新制度では、3年間で「特定技能1号」の資格を取得できるレベルまで、計画的に人材を育成する義務が生じます。現在の社内体制で対応できるか、今からシミュレーションを進めていくことが大事です。
③ 監理団体(新制度では「監理支援機関」)との連携
技能実習の「監理団体」も、新制度に合わせて要件が厳格化され「監理支援機関」へと移行します。パートナーである団体が新制度にどう対応していくのか、密切な情報共有が不可欠です。
追記:日本語学校の充実を図っていくことは急務。これは一個人団体というより、やはり行政、業界、大学等と一緒に考え進めていかなければならないこと。
4. 複雑な法改正の手続きをサポート
育成就労への移行は、地方の採用難を解決するチャンスである一方、しっかり対策を立てなければ「人材流出」のリスクに直面します。
新制度の細かい要件や、スムーズな移行手続き、特定技能へのステップアップに関するご相談は、ぜひ当事務所までお気軽にお問い合わせください。地域の事業主様に伴走し、最適な外国人の定着について考えていきたいと思います。
【初回相談無料】酒田・鶴岡・庄内で帰化・外国人雇用のご相談は、仙台出入国在留管理局酒田出張所すぐの「たかはし行政書士事務所」へお気軽にお問い合わせください。
[✉メールでのお問い合わせ(24時間受付中)]
この記事の監修者 行政書士 髙橋 一夫
2026-6-26

